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64 :岩波書店の内幕1:2011/12/31(土) 17:14:52.25 ID:JlTHe1XDP 先日、岩波書店の内情をよく知る人物と話した。それがすごく面白かったんで、その話を。
岩波書店はみんな知ってるはず。一時は「日本の知性」といった印象すらあった出版社。映画の配給や上映なんかもしてたね。
もちろん書籍と雑誌を出しているんだけど、ここの雑誌が、とても浮世離れしているという。
全部ではないけれど、一部の雑誌では、著者原稿の半分以上がまだ原稿用紙で来るんだそうだ。凄いなあ(笑)。そのレベルでは、著者とのやり取りもメールじゃなくて電話電報ってのが多そう。
当然、そうした雑誌ではDTPなんか取り入れておらず、昔ながらの写植製版だろう。
65 :岩波書店の内幕2:2011/12/31(土) 17:17:34.61 ID:JlTHe1XDP だいたい、雑誌の名前が凄いよね。
6誌あるんだけど、「図書」「世界」「科学」「思想」「文学」「環境と公害」だぜ。これ誌名じゃなくて、辞典の項目名だろ(笑)。編集者が考えたタイトルとはとても思えないじゃん。創刊企画は楽だろうなあ。
岩波がDTPできない理由を、もうひとつ聞いた。それは、日本語についての「岩波ルール」が厳格であり、かつ大量にあること。
もちろんどこでも出版社の用語遣いは、社内で統一されるのが一般的。その際は、たとえば各新聞社が出版してる「用字用語集」に準拠する、などと決めるのが普通。楽だから(実はWeb時代になってこれが崩れてきてて、そこんとこの考察も面白いんだが、本筋でなく例によって長くなるんで、いずれまた)。
話を戻す。岩波の場合、ルビひとつとっても、もの凄く厳密らしい。たとえば「漢字3文字の用語に対しルビ4文字を振る場合は、こうこうの位置に割り振る」って、個別に全部決めてあるという。ルビひとつでこれじゃ、たしかに DTPは永遠に無理だ。
66 :岩波書店の内幕3:2011/12/31(土) 17:21:16.76 ID:JlTHe1XDP で、編集者は分厚い「岩波ルール」を片手に編集する。
ルール命なんで、編集者より校閲とか編成のほうが権力を持ってて社内でえばってるんだと。フツーの出版社の感覚では、信じられない状況だ。中世中国の役人組織みたい(笑)。
ファンに年寄りの多い浮世離れした出版社だしこの不況だしで、もちろん書籍も雑誌も売り上げはガンガン減ってるらしい。
ではなんで潰れないかというと、「広辞苑」という化け物看板があるから。熱心なファンは多く、改訂されれば必ず買う人が多い。並装と革装の両方持ってる人もザラだ。加えて電子辞書には必ず入っているし、ファンはもちろんそれも押さえている(ちなみに電子辞書コンテンツはものすごく買い叩かれる)。まあ、いろいろ聞いたけど、ある意味うらやましい出版社だ。ちなみに社員の給料は高い。編集者は東大出身が多い。「岩波なら書く」という知識人(特に大学のセンセイ)がいるので、著者にも事欠かない。
もっと書けば、現状、書籍を買い切り(売れ残りは書店が損を被る)で出荷している出版社は、岩波くらいだ。ほとんどの出版社は委託(返本あり)の契約。こんだけ出版社が多くても私の知る限り、あと買い切りで書籍を出している(た)のは、一時のアスキーと静山社くらい。つまり岩波は特別ってこと。普通は取次に受け付けてもらえない。
67 :岩波書店の内幕4:2011/12/31(土) 17:23:18.67 ID:JlTHe1XDP 業界人以外の方に一応書いておけば、静山社ってのは要はハリーポッターよ。静山社が買い切りにこだわったのは、ベストセラーの怖さを知るから。ってわかんないよね。これまた脱線して長くなるんで、明日書きます。またしても力技で岩波に話を戻す。今回なんか疲れるな。ここまで読むと揶揄してるように思うかもしれないが、私は本心から岩波を尊敬している。というのも、岩波文庫でしか読めない世界の古典的名著が鬼のようにあるからだ。売れっこないローマの将軍の従軍記なんて読めるのここだけだぜ。 普通で考えたら、そんなん全部切って儲かる辞書中心に運営したほうが、絶対楽だし儲かる。世間には、こうした浮世離れした出版社がひとつくらいあっていい。文化のためにその位置でぜひ踏ん張っていてほしい。マジで。
岩波書店はみんな知ってるはず。一時は「日本の知性」といった印象すらあった出版社。映画の配給や上映なんかもしてたね。
もちろん書籍と雑誌を出しているんだけど、ここの雑誌が、とても浮世離れしているという。
全部ではないけれど、一部の雑誌では、著者原稿の半分以上がまだ原稿用紙で来るんだそうだ。凄いなあ(笑)。そのレベルでは、著者とのやり取りもメールじゃなくて電話電報ってのが多そう。
当然、そうした雑誌ではDTPなんか取り入れておらず、昔ながらの写植製版だろう。
6誌あるんだけど、「図書」「世界」「科学」「思想」「文学」「環境と公害」だぜ。これ誌名じゃなくて、辞典の項目名だろ(笑)。編集者が考えたタイトルとはとても思えないじゃん。創刊企画は楽だろうなあ。
岩波がDTPできない理由を、もうひとつ聞いた。それは、日本語についての「岩波ルール」が厳格であり、かつ大量にあること。
もちろんどこでも出版社の用語遣いは、社内で統一されるのが一般的。その際は、たとえば各新聞社が出版してる「用字用語集」に準拠する、などと決めるのが普通。楽だから(実はWeb時代になってこれが崩れてきてて、そこんとこの考察も面白いんだが、本筋でなく例によって長くなるんで、いずれまた)。
話を戻す。岩波の場合、ルビひとつとっても、もの凄く厳密らしい。たとえば「漢字3文字の用語に対しルビ4文字を振る場合は、こうこうの位置に割り振る」って、個別に全部決めてあるという。ルビひとつでこれじゃ、たしかに DTPは永遠に無理だ。
ルール命なんで、編集者より校閲とか編成のほうが権力を持ってて社内でえばってるんだと。フツーの出版社の感覚では、信じられない状況だ。中世中国の役人組織みたい(笑)。
ファンに年寄りの多い浮世離れした出版社だしこの不況だしで、もちろん書籍も雑誌も売り上げはガンガン減ってるらしい。
ではなんで潰れないかというと、「広辞苑」という化け物看板があるから。熱心なファンは多く、改訂されれば必ず買う人が多い。並装と革装の両方持ってる人もザラだ。加えて電子辞書には必ず入っているし、ファンはもちろんそれも押さえている(ちなみに電子辞書コンテンツはものすごく買い叩かれる)。まあ、いろいろ聞いたけど、ある意味うらやましい出版社だ。ちなみに社員の給料は高い。編集者は東大出身が多い。「岩波なら書く」という知識人(特に大学のセンセイ)がいるので、著者にも事欠かない。
もっと書けば、現状、書籍を買い切り(売れ残りは書店が損を被る)で出荷している出版社は、岩波くらいだ。ほとんどの出版社は委託(返本あり)の契約。こんだけ出版社が多くても私の知る限り、あと買い切りで書籍を出している(た)のは、一時のアスキーと静山社くらい。つまり岩波は特別ってこと。普通は取次に受け付けてもらえない。
via
awabi.2ch.net
3ヶ月前 on 2月 05, 2012 at 10:02pm